最も効果的な『現場主体』の業務改善
企業は様々な工夫をしながら収益を上げる努力を行っています。
例えばミスを少なくするための作業ルールを作る、担当者により作業量が偏らないように振り分けるなどは、一般的によくあることです。
これらの工夫は、「品質(Quality)」・「コスト(Cost)」・「納期(Delivery)」を追求する活動の一つであります。
体系的に業務改善に取り組むことは様々なメリットがあり、目立たない項目にも目が届き、組織的な対応を取ることができるため、真の問題に気付きやすくなります。
そして、業務の改善は現場の担当者が主体的に取り組むことが最も効果的であり、企業の強みの源泉になります。
現場の現状を正確に整理し、課題を明確にすることで業務を効果的に改善に繋げること
ができるよう、「現場主体」の取組みの仕組を作っていきましょう。
業務見直しのきっかけの多くは「人手不足対応」
人手不足が非常に問題とされる昨今、中小企業においてもやはり影響は多く、業務改善の必要性に迫られています。
実際、中小企業の約半数が業務見直しを行うことのきかっけとなったのが「人手不足対応」や「業務に非効率・無駄を感じた」という点がほとんどであったと報告されています。
(*出典:中小企業庁「中小企業白書2018年度版」より引用)
多くが「業務に追われ、業務見直しの時間が取れていない」
人手不足などによって、各中小企業において業務を見直していかなければならないという課題は認識している企業が多くありますが、実際「業務に追われ、業務見直しの時間が取れていない」とする企業が約半数に及んでいるというのが現状です。
(*出典:中小企業庁「中小企業白書2018年度版」より引用)
取り組む人が多いほど労働生産性は向上する
業務改善は、取り組む人が多ければ多いほど、取り組む部署が全社に及べば及ぶほど、その効果は大きく、労働生産性は向上していると報告されています。
まずはできるところから着実に進めていくことで成功体験を積み上げていくことも大切です。
(*出典:中小企業庁「中小企業白書2018年度版」より引用)
「QCD」
生産における基本の3要素は「QCD」です。生産管理や設備投資等、様々な活動はこの「QCD」の3要素の追求に繋がります。
この3要素にS(Security:「安全」)と、M(Morale:モラール)を加える場合もあり、生産の改善などに活用されます。
「4M」
業務改善や問題解決、品質管理を検討する際に活用されるフレームワークです。人(Man)・機械(Machine)・材料(Material)・方法「Method」のそれぞれに注目することでモレなく検討することができます。
「ECRS」
製造現場の業務改善に用いられるフレームワークで、検討するべき順番を示しています。「そもそもその作業はなくすことができないか?」「前後の作業と一緒にまとめてできないか?」「作業の順番を入れ替えると効率が良くならないか?」「もっと簡単にできないか?」と問いかけ、業務の効率化を図ります。